くらぶち草の会は、農薬や化学肥料を使わずに野菜を作る、個人農業者の集まりです。群馬県高崎市の倉渕で活動しています。
仲間に声を掛け、くらぶち草の会を立ち上げたのは、佐藤 茂さんです。1988年のことでした。

わたしがくらぶち草の会を立ち上げ、有機農業を始めたのは、安心して食べられる野菜を作りたかったのはもちろんですが、「農業で、家族が共に、ふつうに生活したい」という思いからでした。自分で作った野菜に自分で値段がつけられない農家の弱さを実感し、農家の現状を理解してくれる消費者や取引先とお付き合いしようと考え、有機農業に踏み切りました。
山あいの農業は手間が掛かりますが、成長する作物を見守るのは楽しく、「おいしい!」と言ってくださる消費者の言葉は、何にも替えがたく嬉しいものです。
農業は他人に指図されず、自分で考えて行動できる半面、すべて自分で責任を持たねばなりませんが、同時に、仲間どうしで相談し、助け合い、苦楽を共にしながら、豊かな自然の中で自分の価値を見出してほしいと思います。
和田さんは、非農家からの新規就農です。佐藤 茂さんに誘われ、1997年、くらぶち草の会に加わりました。

農薬や化学肥料に頼らず、堆肥で土を豊かにし作物を育てる有機農業は、食の安全だけでなく、自然界の生態系、生物多様性を大切にします。2001年に有機JAS認証が始まりましたが、くらぶち草の会では、その13年前(1988年)から有機農業に取り組んでいます。
会員が工夫を重ねた堆肥の施用と、昼夜で寒暖差がある倉渕の気候が、野菜をおいしく栄養たっぶりに育てます。その野菜を買ってくれる仲間、いっしょに農業で生きていく仲間をどんどん増やし、有機農業を 「特別な農業」から「当り前の農業」に変えるのが、わたしの夢です。
わたしを含め、会員の多くは、非農家からの新規就農者です。有機農業を本気でやる意志と、倉渕で生きる覚悟のある人を、わたしたちは受け入れています。
山本 群馬県知事によるインタビュー動画は、2023年に収録したものです。
和田さんが農業を始めたころに綴った「くらぶち村 就農スケッチ」は、こちらでお読みいただけます。